走馬灯のセットリスト

『走馬灯のセトリ』、先日SNSで見かけたこの言葉にときめいてしまった。

 

『セトリ』とはミュージシャンのライブなどにおけるセットリスト(=演奏曲目)と理解している。

 

『セトリ』という言葉を使うことで、走馬灯が目の前で流れていく(演じられていく)イメージが膨らむし、裏に演者の存在が感じられて面白い。

 

私だったら何を『走馬灯のセトリ』に入れてほしいだろうか。

地元のお気に入りのさんぽみち

幼児の頃に広告を切り抜いて作ったダイヤを母に褒めてもらったこと

父がお土産で買ってきた家族でたこ焼きを食べたこと

レンジャー服着てみんなで肉まんを食べた早朝

高校の時、大きな大会に出たときのこと

大好きだった尊敬する人たち

大学で京都にひとり旅をしたこと、髪をピンクに染めたこと

研究室から見た朝焼け

オーストリアでの暮らしと街並み

伊香保温泉で窓から見た霧の中の赤城山

ロードバイクで流れていく川原の景色

大好きなドライブ

ケチャップで愛称を書いてくれたオムライス

出会った頃、初めて膝に乗ってくれた時、初めて一緒に眠れた時の豆柴の姿

 

こうやって考えてみると、「人からどう見えるかではなく自分でちゃんと考えてやると決めてやり遂げたこと」が自分にとって大事なことが分かるのと、何の対価/成果もなく与えられる愛情への憧れを感じる。

 

「自分でちゃんと考えてやると決めたこと」(だと自分で思えるもの)がここ10年くらいないかもしれない。

『走馬灯のセトリ』に入れたくなるような、自分が主体で打ち込める活動ができるようになるといいな。